第65話「一の瀬氏、走る」

この辺りから『めぞん一刻』のメインのストーリーから外れた「挿話」が多くなります。
挿話は、いつもテンションが高い『めぞん一刻』の雰囲気と違った楽しさがあって、リラックスして観られるので、結構お気に入りのエピソードが多いです。今回は一の瀬さんのご主人が初登場。原作第65話まで存在すら気づかれなかったという……賢太郎くんの運動会で父兄参加の障害物競争が開催されます。賢太郎は失業中の父や、飲んだくれてばかりいる母ではなくて、五代と響子が参加してくれるように頼み込みます。
ブルーレイ:5枚目
TVシリーズ第28話「響子さんもビックリ私が賢太郎の父です」
主な出演者:音無響子,五代裕作,一の瀬さん,一の瀬夫人,賢太郎
ストーリー
一の瀬氏、初登場!
一号室の「一の瀬」一家ですが、それまで訳アリの母子家庭なのかなぁ、と勝手に思い込んでいたのですが、ご主人はちゃんといました。貧乏だけれど普通の平和な家庭だったんですね。でも、よほど仕事が忙しかったのかTV版アニメでは今回の第28話、原作では第65話まで、響子も五代も他の一刻館の住人も会ったことが無かったのでした...

ちなみに、原作では第65話で一の瀬氏(旦那)が失業してしまったので、職安(いまのハローワーク)に行って職探しをしている間、一刻館の他の住人たちと会う時間に出かけるようになったということです。TV版アニメでは第65話は取り上げられていないので、このエピソードで失業の話が出てきます。
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賢太郎くんの運動会
賢太郎くんの運動会ですが、一の瀬家は父親は失業中でそれどころじゃなく、一の瀬夫人はいつも日本酒ばかり飲んだくれているので、父兄が参加する障害物レースに五代と響子が出場してもらえないかと頼みます。
賢太郎は「姉と兄」ということで出場してもらえないか、と響子に頼みます。響子はためらいつつも賢太郎くんのたっての頼みとあって断れません。

賢太郎は、五代にも頼みに行きますが、五代はすぐにOKします。
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響子、意外とやる気満々
やむを得ず引き受けた感じの響子でしたが、やると決まったらやる気満々。毎日走り込みをして準備を整えているのでした。今回は「姉と兄」ということで引き受けたから、という訳ですけど、内心は結構楽しそうですね。

運動会当日、五代と響子のぎこちない二人三脚
五代と響子は、障害物レースの二人三脚の練習をしますが全然息が合わず、すぐ転んでしまいます。

原作では、五代の提案で体を密着させて走ると確かに走りやすいのですが、あまり密着されると思わず拒んでしまう響子、笑。

原作では練習に熱中しすぎて、そのまま本番に出ることを忘れてしまうというオチです。いくら練習が楽しかったからって、そのオチは確かに大胆すぎるかも...
TV版アニメは練習シーン自体が短いですが、転がってきたボールに足を取られ、五代が足をくじいてしまって出場できなくなってしまいます。
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運動会本番、一の瀬夫妻出場!
賢太郎くんの予想を裏切り、運動会に出席した一の瀬夫妻。一の瀬夫人も騒いではいたけれど、結局日本酒は飲んでいませんでした。
それで障害物レースも一の瀬夫妻が出場することになります。すると練習もしていなかったのに、息はピッタリで大活躍!トップでゴールします。
賢太郎くんも、実の父と母が出場して活躍したので大歓びです。

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一の瀬夫妻ペア vs 五代・響子ペア
このエピソードは原作のほうが面白いですね。
TV版アニメでは2つのペアの対比を描くというより、一の瀬家のほのぼのとした話という雰囲気で、子供向けなんじゃないかと思います。
五代・響子ペアは若くて運動神経もいいはずなのに、息が合わず上手く行きません。一の瀬夫妻ペアは冴えない感じなのに、長年連れ添った夫婦だけのことはあって、イザというときは息はピッタリなのでした。
TV版アニメでは2つのペアの対比だということは理解しているのですが、セリフに無理やり入れてみたり、最後に響子が五代と仲良くしているシーンを押し込んでみたりと、ちょっと無理矢理感がありますね。
小学生の賢太郎が出てくるエピソードでは、賢太郎の出番を増やそうとしている感じだし、ストーリーも子供向けに美談になるように変えられがちです。「挿話」で本筋に関係ないので、いくらでも変えられるってことですかね。